イー・エフ・エデュケーション・ファーストが「EF EPI英語能力指数2018年版」を発表しました。
イー・エフ・エデュケーション・ファーストとは留学・語学教育事業を展開する世界最大級の私立教育機関で、世界53カ国以上の国々に500を超える事業拠点、及び、直営語学学校を保有しています。
全世界で言語教育、留学、オンライ ン英語学習、ビジネススクールなど、さまざまなプログラムを提供しているグローバルな私立教育機関です。
EF EPI 英語能力指数とは?
EF EPI 英語能力指数(以下EF EPI)とは、世界最大の成人の英語能力ランキングです。
オンラインにて行われた数十万人のEF標準英語テスト(EF SET)の結果をもとに、毎年、国や地域ごとのEF EPIを算出しています。
EF標準英語テスト(EF SET)はリーディングとリスニングの2セクションから構成され、受験者のリーディングとリスニング能力を、ヨーロッパ共通言語参照枠によって設けられている6つのレベルに区分できるよう設計されています。
このテストは、TOEFLやIELTSなど従来のテストと同様の信頼性があることが判明しています。
気になる日本の順位は?
気になる日本のEF EPIの順位ですが、49位にランクインしています。
88ヵ国中49位と、比較的に見て、英語力の水準が低いとされています。
韓国やベトナム、中国、台湾などその他アジア諸国と比べても、英語力が劣っていることが分かります。
EFの示している運用能力レベルでも、日本は「低い」に位置しています。
GDPランキングでは3位に位置し、世界的にも経済大国の日本ですが、英語力に課題があるように感じます。
世界ランキング
世界ランキングの1位はスウェーデン、2位はオランダ、3位はシンガポールとなっています。
4位と5位にノルウェーとデンマークがランクインしていて、上位5か国中4か国がヨーロッパ諸国となっています。
世界ランキング下位に位置する国は、リビア、イラクなど中東諸国が中心となっています。
ランキング上位国の教育施策は?
日本では、英語教育に非常に力を入れていますが、テストの結果を見る限りではあまりその成果が日の目を見ていません。
現在の日本の教育施策には、高等教育の国際競争力の向上を目的とした、スーパーグローバル大学創成支援事業があります。
その資金の一部は英語コースの増設や、外国人教授の雇用に充てられたりと、 日本人の英語力の向上を図っています。
しかしながら、世界大学ランキングから見ても、まだその効果が実感できていません。
現在世界大学ランキングにラインクインしている日本の大学は、東京大学 (39 位) と京都大学 (91 位) だけでした。
ここでは英語力の高い、ランキング上位国はどのような教育施策を行っているのかを紹介します。
EF EPI 2018 ランキング3位 シンガポール
EF EPI スコア 68.63、ランキング3位に位置するシンガポールは、英語能力レベルが「非常に高い」とされています。
シンガポールでは2000年にゴー・チョクトン首相が「Speak Good English Movement (正しい英語を話す運動)」を立ちあげました。
この教育施策では、シンガポールで用いられている「シングリッシュ」ではなく、標準英語の読み書きを奨励しています。
具体的には年間を通して、ワークショップ、セミナー、コンテスト、プログラムなどを実施しています。
EF EPI 2018 ランキング6位 南アフリカ
EF EPI スコア 66.52、ランキング6位に位置する南アフリカは、英語能力レベルが「非常に高い」とされています。
南アフリカでは、大学の言語政策に重きを置いています。さらなる言語平等を求める声に応じて、ステレンボッシュとプレトリアは 2016年に新しい言語政策を採用しました。
ステレンボッシュ大学では、2017~2018年学年度から、アフリカーンス語に加えて英語とコサ語が大学の公用語として指定しました。
そのためこの3か国語が、教授言語や構内でのコミュニケ ーション言語として使用されます。
またプレトリア大学では、英語が主要な教授言語とされています。
このように高等教育の公用語として英語が使用されることにより、さらなるグローバル化が推進されています。
まとめ
今回のEF EPI英語能力指数2018年版の発表により、日本の英語力に対する課題がさらに顕在化しました。
英語教育への注力が進み始めている日本ですが、このEF EPI英語能力指数の結果から見ると、ランキングが毎年下降傾向にあるのが現状です。
世界規模で見て、日本の英語教育が遅れを取ってしまっています。
今年度の「EF EPI英語能力指数2018年版」発表会では、「これからのグローバルビジネス、社会で求められるコミュニケーション能力とは」という題でパネルディスカッションが行われました。
モデレーター
・早稲田大学 政治経済学術院教授の白木 三秀 氏
パネリスト
・明治大学 国際交流担当副学長 大六野 耕作 氏
・パソナグループ グローバルアドバンテージ シニアマネージャー 堂前 隆弘 氏
・コーポレート・ソリューションズ・ジャパン ゼネラルマネージャー スティーブン・エリス 氏
クローバル化が急速に進む今だからこそ、自分の英語スキルを今一度見直してはいかかでしょうか。
是非、レベルチェックを兼ねて、EF EPIに参加してみましょう!
https://www.efjapan.co.jp/test3
EF EPI英語能力指数2018年版 はこちらからダウンロードいただけます。
https://www.efjapan.co.jp/epi/