【2025年度版】トビタテ!留学JAPANで夢を叶える!応募~選考突破のための完全マニュアル

留学に行きたい!でも費用が高いから難しいかも…。

そんな思いを抱えている高校生・大学生を強力にサポートしてくれるのが、「トビタテ!留学JAPAN」。

充実した給付型奨学金をはじめ、手厚い研修やOB・OGネットワークなどで学生の留学を支援してくれるトビタテ!留学JAPANについて、徹底解説します。

トビタテ!留学JAPANとは

トビタテ!留学JAPANは、文部科学省が2013年からはじめた留学促進プログラム。

意欲と能力ある全ての日本の大学生や高校生が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として行われています。

トビタテ!留学JAPANの特徴

トビタテ!留学JAPANの特徴は大きく4つ。

  • 100%寄附を財源とした、返済不要の給付型奨学金制度
  • 自由に設計できる留学計画
  • 充実した留学前後の研修。先輩や同期とのコミュニティもあり
  • 応募に成績・語学力は不問

留学で困りやすいお金問題が解消されるうえ、志の高い仲間とのつながりも持てるといったメリットもあるんですよ。

成績や語学力による制限も設けられていないので、誰でも応募することが可能です。

社会人や海外進学は支援対象外

トビタテ!留学JAPANの支援対象は高校生等と大学生等の留学。高校生・高専生・大学生・短大生・大学院生といった、学生が留学のために使える奨学金です。

社会人留学、海外進学の際にトビタテは使えないので別の制度を利用する必要があります。

>>社会人留学、海外留学で使える奨学金を探す

2025年度の支援プログラムは3つ

2025年度のトビタテ!留学 JAPANは、大きく3つの支援プログラムを用意しています。住んでいる地域や所属学年によって応募できるプログラムが違うので気を付けましょう。

なおどのプログラムも日本人(日本国籍を有する者 または 応募時までに日本への永住が許可されている者)のみが対象です。

①トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 高校生等対象
…日本全国の高校生や高専生などが使える

②トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム拠点形成支援事業
…福島県・石川県・静岡県・滋賀県・高知県がそれぞれ行うプログラム。各県の高校等に在籍している生徒が使える。県によっては①との併願OK

③トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 大学生等対象
…日本全国の大学生・大学院生・短大生などが使える

ちなみに記事後半では、奨学金・自己負担額について合格のコツについても解説しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

1.トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 高校生等対象

ここからは各プログラムの概要を分かりやすく紹介していきます。なお詳しい条件等は公式HPもご確認ください。

募集要項(2025年度/第10期)

主な条件は以下の通り。このほかにもいくつか要件項目があるので、公式HPも合わせて確認しましょう。

【対象者】

  • 高等学校、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部、高等専門学校(1~3年次)および専修学校の高等課程に在籍する日本人生徒等
  • 事前研修や事後研修、留学後に派遣留学生ネットワークへ参加できる人

【対象となる留学計画】

  • 受入先機関での活動開始日が、2025年7月10日~2026年3月31日の間
  • 留学期間が、14日以上365日以内
  • 留学の目的に沿った探究活動が含まれている計画
  • アンバサダー活動、エヴァンジェリスト活動が含まれている計画
  • 受入先機関の所在地が、外務省「海外安全ホームページ」の危険情報、感染症危険情報で危険レベル1であること

※探究活動…自ら「問い」や課題を設定し、解決に向けて動く活動
※アンバサダー活動…留学先で日本の魅力を発信する活動
※エヴァンジェリスト活動…留学中・帰国後に留学の魅力や体験談を発信する活動

【支援内容】

  • 奨学金、留学準備金の支給
  • 研修
  • 派遣留学生ネットワークの提供
支援内容留学先支援金額
家庭基準内家庭基準外
奨学金北米、シンガポール、欧州、中近東※除外国あり月16万円月6万円
アジア(シンガポールを除く)、大洋州、中南米、アフリカ、除外国ら月12万円
留学準備金アジア15万円
その他の地域25万円

※除外国…アゼルバイジャン、アルバニア、アルメニア、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、カザフスタン、キルギス、ジョージア、クロアチア、コソボ、スロバキア、スロベニア、セルビア、タジキスタン、チェコ、トルクメニスタン、ハンガリー、ブルガリア、ベラルーシ、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北マケドニア共和国、モルドバ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア

【募集コース・支援予定人数】

トビタテを利用したい人は以下のいずれかのコースを選んで応募をする必要があります。

なおこのうち、留学期間がロング(125日以上)の留学計画は、全体のうち20人採用される予定です。

コースコース内容
マイ好奇心探究コース(250人)「知りたい」、「明らかにしたい」という自らの興味・関心に基づいた問いを設定し、「未知を既知」にすることや「疑問を解明」することを目的に行う探究活動が含まれた留学計画。
社会課題探究コース(150人)世界・日本・地域が抱える社会課題を自分ごととして考えた問いを設定し、課題解決や活性化、SDGs、社会貢献に寄与することを目的に行う探究活動が含まれた留学計画。
STEAM探究コース(160人)STEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)領域における問いを設定した探究活動を含む留学計画や、問いに対してAIやIoT、理科の見方・考え方や数学的な見方・考え方を活用しながら行う探究活動が含まれた留学計画。
スポーツ・芸術探究コース(140人)実技経験や実績の有無にかかわらず、スポーツ・芸術分野における問いを設定し、当該分野の更なる発展に寄与することを目的に行う探究活動が含まれた留学計画。

倍率(難易度)

2024年度(第9期)のトビタテは、応募者総数が1,955人で採用者が716人。倍率は2.73倍となっていました。

例年も倍率は3~4倍程度となっています。

スケジュールと応募方法

トビタテ!留学JAPANへの応募スケジュールは、4月から何年生になるか?で変わります。

▼詳しい日付を見る

 第一日程第二日程
応募者から在籍高校等への応募申請提出期間在籍高校等(又は入学予定の高校等)が指定する期間
在籍高校等から機構への応募申請開始時期2024年12月2日(月)予定4月1日(火)
在籍高校等のアカウント申請期限1月17日(金)4月15日(火)
在籍高校等から機構への応募申請期限1月23日(木)17時4月21日(月)17時
書面審査結果の通知3月上旬予定なし※応募者全員が面接を受験
面接審査3月20日(木):東京
3月22日(土):岡山、名古屋
3月23日(日):大阪
3月24日(月):大阪
3月26日(水):札幌
3月27日(木):福岡
3月28日(金):仙台、沖縄
3月30日(日):東京
5月5日(月):東京、岡山
5月6日(火):大阪
5月10日(土):札幌、福岡
5月11日(日):東京
採否結果通知4月下旬予定5月下旬予定
採用者の手続き採用決定後に通知
壮行会(参加任意)<東京>
6月14日(土)午前
6月15日(日)午前
<大阪>
6月21日(土)午前
事前研修(参加必須)<東京>
6月14日(土)午後
6月15日(日)午後
<大阪>
6月21日(土)午後
留学開始日2025年7月10日(木)~2026年3月31日(火)まで
事後研修(参加必須)2025年秋以降順次

 

新2年生、新3年生は第一日程での応募となります。新1年生は第一日程、第二日程のどちらかで応募します。

またどちらの日程も、高校を通しての応募が必須。生徒個人での出願はできません。

学校によっては校内締切があるかもしれないので、出願を考えている人は早めに先生へ相談しましょう。

>>奨学金の詳細/採用のコツについて読む

2.トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム拠点形成支援事業

こちらは福島県・石川県・静岡県・滋賀県・高知県がそれぞれ行っている支援です。

各県にある高校等に在籍している人、あるいは広域通信制高等学校に在籍し県内のサテライト施設で勉強している県民が出願できます。

また地元に貢献してくれるような人・留学先で自県をアピールしてくれる人を特に募集しているのも特徴です。

ちなみに石川県と高知県はトビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 高校生等対象との併願OK。福島県、静岡県、滋賀県は併願不可となっています。

各事業の詳細はこちらからご覧ください。

【福島県】ふくしまの未来を担うグローバル人材育成事業

【石川県】いしかわ高校生グローバル人材育成推進事業

【静岡県】ふじのくにグローバル人材育成事業

【滋賀県】未来を描け!滋賀の海外留学応援プログラム

【高知県】こうち未来創造グローバル人材育成事業~高校生の留学支援~

>>奨学金の詳細/採用のコツについて読む

3.トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 大学生等対象

ここからは大学生向けの支援プログラムの要点を分かりやすく紹介します。なお、詳しい条件等は公式HPをご確認ください。

募集要項(2025年度/第17期)

主な条件は以下の通り。このほかにもいくつか要件項目があるので、公式HPも合わせて確認しましょう。

【対象者】

  • 日本の大学、大学院、短期大学、高等専門学校(4年次~。専攻科を含む)、高等学校(専攻科)、中等教育学校(後期課程の専攻科)、特別支援学校(高等部の専攻科)及び専修学校(専門課程)に在籍する日本人学生等
  • 事前研修や事後研修、留学後に派遣留学生ネットワークへ参加できる人
  • 2025年4月1日時点での年齢が30歳以下

【対象となる留学計画】

【支援内容】

  • 奨学金、留学準備金、授業料の支給
  • 研修
  • 派遣留学生ネットワークの提供
支援内容留学先支援金額
家庭基準内家庭基準外
奨学金北米、シンガポール、欧州、中近東※除外国あり月16万円月6万円
アジア(シンガポールを除く)、大洋州、中南米、アフリカ、除外国ら月12万円
留学準備金アジア15万円
その他の地域25万円
授業料すべての地域30万円

※除外国…アゼルバイジャン、アルバニア、アルメニア、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、カザフスタン、キルギス、ジョージア、クロアチア、コソボ、スロバキア、スロベニア、セルビア、タジキスタン、チェコ、トルクメニスタン、ハンガリー、ブルガリア、ベラルーシ、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北マケドニア共和国、モルドバ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア

【募集コース・支援予定人数】

トビタテを利用したい人は以下のいずれかのコースを選んで応募をする必要があります。

なおSTEAMコースは、1割程度を高専生から採用し支援する予定です。

コース名コース内容
イノベーターコース(50人)自ら課題を設定し、解決に向けて新たな知識や技術の獲得、能力の向上を目指す等、試行錯誤を繰り返し、独自の構想力をもって既存の枠組みを超えた新たな価値を創造しようとする(ゼロをイチにする様な)挑戦的な留学計画
STEAM コース(100人)日本及び世界の社会課題解決のための技術革新や新産業創出に貢献する STEAM(Science, Technology, Engineering,Art, Mathematics)領域における留学計画
ダイバーシティコース(100人)派遣留学生の専門領域における課題解決に取り組む留学計画。スポーツ、芸術、人文学、社会科学、総合知領域等を含む多様な領域の留学計画を支援します。

倍率(難易度)

2024年度(第16期)、大学生向けのトビタテは応募者1,369人に対し採用者267人。倍率は5.1倍となっていました。

2023年度(第15期)以降、大学生向けのトビタテは支援予定人数が250人に減った関係で倍率はかなり高いものになっています。

スケジュールと応募方法

トビタテ!留学JAPANへの応募スケジュールは、4月から何年生になるか?で変わります。

▼詳しい日付を見る

 新2年生~新1年生
応募者から在籍大学等への応募申請期間在籍大学等が指定する期間
在籍大学等から機構への応募申請開始時期2024年12月2日(月)予定4月1日(火)
在籍大学等から機構への学校アカウント申請期限2月19日(水)正午4月21日(月)正午
在籍大学等から機構への応募申請期限2月28日(金)17時4月24日(水)17時
書面審査結果の通知4月下旬予定5月下旬予定
面接審査5月17日(土)、5月18日(日):東京5月31日(土):東京
採否結果の通知6月下旬予定
採用者の手続き採用後に詳細を通知
壮行会7月20日(日):東京 予定
事前研修(いずれかの日程で出席必須)7月26 日(土)、27日(日)予定
7月30 日(水)、31日(木)予定
8月2日(土)、3日(日)予定
8月23日(土)、24日(日)予定
留学開始日2025年8月1日(金)~2026年3月31日(火)まで
事後研修(出席必須)留学終了月から1年以内に参加すること。日程は参加者決定後に通知
留学状況報告書(提出必須)事後研修参加から1か月以内

 

またどちらの日程も、大学等を通しての応募が必須で、個人出願は不可となっています。出願を考えている人は、早めに支援課などへ相談しましょう。

結局いくら必要?もらえる奨学金と留学費用

トビタテは返済不要の給付型奨学金とはいえ、最終的な自己負担額はいくらになるか?は気になるところ。具体的な金額について、みていきましょう。

「家計基準」ってなに?所得制限について

先ほど紹介したように、トビタテの奨学金額は家計基準内かどうかで変わります。

家計基準とは簡単に言えば、親の年収=世帯年収による所得制限のこと。

トビタテの場合は、独立行政法人日本学生支援機構の設定する「第二種奨学金」に掲げる家計基準を満たすかどうかで判断されます。

親の年収が一定ライン以上だと「家庭基準外」となり、毎月の奨学金が6万円に。なおかつ支援予定人数全体の1割程度を上限に採用される=採用倍率が高くなります。

制限ラインは世帯構成や各種保険料の支払い状況などにより変動するので、正確な判断は学校に必要書類を提出し、計算してもらう必要があります。

ただ、ざっくりとした計算は独立行政法人日本学生支援機構の奨学金シミュレーターでも可能なので、まずはこちらを利用してみましょう。

両親+大学生+中学生の4人家族なら、世帯年収1100万円以下が目安となります。

家計基準はクリアしている?シミュレートしてみた

先ほどの奨学金シミュレーターの、学生向け給付・貸与シミュレーターを利用し、具体例を挙げて考えてみましょう。

【シミュレーション条件】

世帯構成…父、母、自分(20歳)、妹(17歳)
両親の収入…父:年収600万円、母:年収400万円
自分の進学先…私立大学/下宿や寮から通学/昼間過程

すると、”生計を維持している人の収入が980万円以下なら第二種奨学金を受けられる”という結果が。

このシミュレーター、共働き世帯は、両親のうち収入が高い方の年収が何円以下であれば基準に該当するかが表示されるので、今回は家庭基準内の奨学金が受け取れると予想されますね。

自己負担額はいくらになるか

留学先や留学期間、留学先の活動内容などによって、自己負担額は大きく変わります。

トビタテ!留学JAPANのHPには留学先・留学期間・総費用がセットになった体験談が掲載されていますが、やはり同じ地域・期間でも持ち出し金額は0円~100万円オーバーまで様々。

編集部の体感では20万~50万円ほどを自己負担した体験談が多かったですが、例えばイギリスに10ヶ月留学したIさん60万円ほど、ドイツに1年留学した菅野さん自己負担額ほぼナシだったそうです。

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受かるにはどうすればいい?選考へ合格するコツ

高校生、大学生ともにトビタテ!留学JAPANの倍率は高く、採用されるためにはきちんと準備をする必要があります。

書面審査

書面審査で大切なことは3つあります。

  • 「求める人物像」の分析
  • 一貫性のある内容にする
  • できるだけ具体的に書く

まずは「トビタテ事務局は、どんな人物の留学を応援したいと思っているか?」を考えましょう。チェックポイントは、募集要項の”趣旨”や”求める人材像”、”募集コース・支援予定人数”、”選考・審査”です。

トビタテに求められる人材が分かったら、提出する文章を考えていきます。ここで大切なのが、一貫性と具体性。一貫性のある具体的な文章のほうが説得力が増します

例えば「過去にこんな経験をしたから、今、留学して××を学びたい。そしてその経験を将来△△として活かしたい」といった構成にすると一貫性が出て◎。

内容も「いろんなことを学びたい」といった感じのあいまい表現より、「××を通じてアメリカの音楽文化を学びたい」のような詳しい内容のほうが、審査員も応援したくなりますよ。

面接

例年、高校生は個人面接が、大学生は個人面接とグループ面接の両方が二次審査として課されます。

個人面接での質問は面接官によって違いますが、留学計画について発表し、そこから深掘りをされていくというのが定番パターンです。「なぜトビタテ?」「トビタテに落ちたら?」も鉄板の質問だそう。

個人面接で大切なことは2つ。

  • 留学計画をしっかり伝えること
  • 意欲と情熱を伝えること

面接官はあなたの留学計画を熟知しているわけではありません。そんな面接官に留学計画と人柄(意欲・熱意)を伝えて、トビタテで応援するにふさわしい人物と認めてもらう必要があります。

具体的には

  • 留学計画を読み直し、自分の言葉で説明できるようにする
  • 学校の先生や友達などに協力してもらって、模擬面接をする
  • プレゼン資料を作って、印刷し持ち込む

などをして、口頭で分かりやすく熱意の伝わる話ができるよう準備をしましょう。

まとめ

トビタテ!留学JAPANについてと、審査に合格するためのポイントについて解説しました。

トビタテは人気の高い奨学金で倍率も高く、合格にはきちんと準備が必要です。特に先生や友達、OBOGなどからもらえるアドバイス・フィードバックは大切!

それから留学計画を作りこむとき、一番大切なのは目的意識とパッションとはいえ、現地での生活イメージが持てると、より具体的な計画が作れるでしょう。

留学Voiceでは、トビタテ!留学JAPANについての相談も受付中!もちろんトビタテを使わない留学の相談もOKです。

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