フランスに語学留学するにはどっちのビザがいい?学生ビザとビジタービザを徹底比較!
語学留学というと、学生ビザを取るものというイメージがあるかもしれません。しかしフランスの場合、ビジタービザというものがあり、最近はこれで語学留学する人も多くなっています。
でも実際、学生ビザとビジタービザにはどんな違いがあるのでしょうか。それぞれの概要やメリットを調べてみました。
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学生ビザの発給は厳しい?
フランスに3カ月以上滞在するには、目的にかかわらずビザが必要です。語学留学の場合、学生ビザはもちろん、ビジタービザも選ぶことができ、一般的にはこのどちらかを取得することになります。 というのも、学生ビザの発給が年々厳しくなっているそうで、申請しても却下される例が増えているとのこと。私は運よく1回目の申請で学生ビザを取ることができましたが、残念ながら取得に失敗し、ビジタービザを申請し直したという話もけっこう聞きます。そのため、フランスへの語学留学を希望する人にとって、ビジタービザも大きな選択肢の一つとなっているのです。2つのビザの対象者とは
では、学生ビザとビジタービザがそれぞれどのような人やケースを想定しているのか、具体的に見てみましょう。学生ビザ
その名の通り、学業を目的としてフランスに滞在する人を対象にしたビザ。ただしフランス大使館のホームページでは、修了証や資格などの取得が目的でない場合は適用されないとなっています。つまり、大学などで専門的に勉強するのではなく、個人的趣味でフランス語を学びたいというような場合には、学生ビザは発給されないということ。 しかし、これはあくまでもルールであり、実際には私のように、完全に個人的な目的でフランス語を勉強したいという申請者にも認められているので、結果はやってみないと分かりません。 でもその分、現地での学習計画や志望動機などを明確に伝える必要があり、申請手続きはとても面倒です。却下の理由は教えてもらえないそうですが、きちんと書類がそろっているのに認められなかった場合は、志望動機書が理由だと考えられます。私は、資格などは特に目指していないのですが、最終的にフランス語を生かした仕事をしたいと思っているので、それを動機書に書きました。それがよかったのかどうかは分かりませんが。ビジタービザ
文化的体験や生活体験など、様々な個人的目的でフランスに滞在したいという人を対象にしたビザ。仕事を休んでフランスで暮らしてみたい、定年後の生活をフランスで送ってみたいという人などを想定していて、語学学校にも通いつつ観光もしたいという場合には、このビザを申請することになります。学生ビザが認められなくても、ビジタービザの申請は通る場合があるので、もしものときの保険として考えておくのも手です。 ただ、フランス国内で働くことは許可されていません。後述しますが、ここが学生ビザとの違いの一つ。逆にいうと、仕事さえしなければ何でも好きなことをすることができます。 フランス大使館のホームページによると、申請には学生ビザと同じように志望動機書が必要なほか、仕事をしないという誓約書や日本での社会的立場を証明する書類など、学生ビザの申請書類リストにはないものもいくつかあるので、この辺りは実際の申請時にご自身でよく調べてください。それぞれのビザのメリット
真面目に勉強することを条件とする学生ビザ、経済的に余裕があって滞在を楽しみたいという人のためのビジタービザ。これらはそもそも、前提の異なるビザだということになります。詳しく中身を見てみると、さらに相違点が。それぞれのビザのメリットを挙げてみましょう。学生ビザのメリット
①住宅手当アロカシオンを受給できる
アロカシオンは、フランス政府から外国人を含む学生に対して、家賃を補助するために支給されるもの。一定の要件を満たしている必要がありますが、ビジタービザにはない大きな利点といえます。②現地でアルバイトができる
ビジタービザと違い、お金はなくても勉強に対する熱意のある人を対象にしたビザなので、アルバイトも可能です。上限時間が決まっているため、それを超えて働くことはできませんが、留学中に少しでも収入を得られるのは助かります。③諸費用が安く済む
ビザ申請料金や、現地での滞在延長料金は、ビジタービザよりも低い設定。何より助かるのは、経済証明でしょう。フランスに長期滞在する場合、生活するのに十分な預金の証明書が必要になりますが、学生ビザの場合、そもそも収入があることを前提としていないので、ビジタービザよりもずいぶん安い預金額で許可されます。ただ、実際に貯金が足りなくて困ることのないよう注意してくださいね。ビジタービザのメリット
①申請手続きも取得もより簡単
学生ビザは申請の際、ネットと大使館両方での手続きが必要ですが、ビジタービザは大使館への申請のみ。たったひと手間のようですが、オンライン申請に必要な手数料もかからず、やってみるとだいぶ負担は少ないと思います。そして前述した通り、学生ビザに比べて認められやすいという点も大きいです。②学校への登録が不要
学校に行くことを前提としていないため、学生ビザのように必ず学校に登録して入学金や授業料を払う必要がありません。語学留学とはいっても、本気度は人によって様々だし、途中で休みたくなったり、学校を変えたくなったりするもの。そういうとき、学生ビザに比べてマイペースに勉強を進めることができるのは、私自身もうらやましいです。③滞在延長が認められやすいかも
現地で滞在延長を申請する場合、学生ビザならこれまでの成績や出席率、次の学校の登録証などが必要になり、その内容によって却下となる場合もありますが、ビジタービザならこれらがいらないため、書類を集めるのも比較的簡単です。十分な経済力は求められますが、お金に余裕があれば滞在延長も認められやすいかもしれません。状況や目的に合わせて選択を
学生ビザとビジタービザ、それぞれの違いについて見てきましたが、一言でいうと、学生ビザは費用が安く済む分、手続きは面倒、逆にビジタービザはお金がかかる反面、自由度は高いということになると思います。 どちらにもメリットがあり、それぞれのメリットがお互いのデメリットでもあるので、どちらがいいとは一概にいえません。私自身、実際に学生ビザで渡仏してしばらく暮らしてみるまで、ビジタービザとの違いはよく分かっていませんでした。状況や目的に合わせて、よく考えて選んでください。なお、現地で他のビザへの切り替えを申請することもできるので(認められるかどうかは分かりませんが)、住んでみて様子を見てから見直すのもありです。 ちなみに、30歳以下の方であれば、ワーホリビザもあります。フランスで働けて学校にも通える、価値の高いビザです。期間が最大1年と決まっていますが、きっちり準備していけば貴重な経験ができると思いますよ! 参考:フランス大使館「ビザ」 https://jp.ambafrance.org/-rubrique549-フランス留学 関連記事
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